2016年8月8日月曜日

2016年女子バレー 韓国のキム・ヨンギョン選手

韓国の女子バレー選手
キム・ヨンギョン

韓国では1000年に一人の逸材 とか言われているらしいです


今日リオの予選で女子バレーが韓国と対戦して負けた?とかどうとか。

元々バレー選手だったのでちょっと気になってヨンギョンのプレイ動画なんか見てみました。

個人的な感想言いたくなったからチラシの裏にメモメモ。









特徴は
・192cm
・がにまた
・野生動物的な動き方
・滞空時間短い
・高位点でのタッチがうまい
・ブロックを人の数倍見ている
・コース打ちがうまいというより、ブロックを見てブロック指先や、コート空きスペース狙いがうまい
・レシーブは下手なのか、手を抜いてるように見える


まず
・192cm
これはもうずば抜けています
女子で192cmとなると飛ばなくてもネットから手のひら+10cm近く出るんじゃないでしょうか。
という事は、飛ばなくてもスパイクを打てます

・がにまた
ひざが開いたがにまた歩きが特徴的
実はこれは一長一短でバレーにはダメな点でもない
むしろヨンギョンの体格には合った動き方です
通常、力の分散からガニマタでは力が分散してしまいますので力んだり瞬発力的に劣ります。
ただし、これは直線的動作において。です。
逆に左右への動きに対しては速く、体への負担も少ない
ブロックからすぐに開きながら下がって、助走距離を作ってアタック、という一連の動きに対して負担が少なくなります

セッターもフルオープンのトスではなく、あえてヨンギョンの体力を温存させるようなトスを挙げているようにしか見えませんでしたね

・野生動物的な動き方
スポーツをした人なら「センス型」「努力型」といったタイプが居るのを知ってると思います
一流アスリートは大抵複合系です
その中でも「野生型」は、ジャイアント馬場さんのベースかな、馬場さんは「努力型」の複合型でしょうけど。
野生型=感覚型ともいえます
論理的なスタイルではなく、感覚や野性的な本能での動き、センス型に近いけど基本が不器用なのでちょっと違います
論理的に解釈してないのでセンス型に近く、型にはまると強いタイプです
逆に論理的じゃないので型が崩れた時に弱い

・滞空時間が短い、高位点タッチ、ブロックチェック
そもそも女子は基本的に滞空時間短いです
基礎のジャンプ力が男子と違い、男子では100cm超えのジャンプ選手も多くいますが、女子には歴代で本当のメータージャンパーはキューバの子供産んでからもエースしてた女子選手、名前忘れたけどあの選手だけ位しかメータージャンパーだろうなって人は見た事が無い
滞空時間っていうと、ジャンプ力に比例する部分もありますが、実はそれだけではありません
飛び方次第で滞空時間型の飛び方があります
男子は空中で来るトスを待つ、といった滞空時間がありますが、女子は基本として来たトスに飛びつく、といったニュアンスが近い

そんな滞空時間ですが、短めだと思います
これはデメリットだけではありません
滞空時間を作る飛び方は「体力消費がハンパない」という側面があります
下半身だけではなく、全身の筋肉フル回転させて飛ばないと滞空時間を延ばせない、それは5セットをエース選手が耐えられる程の筋力持久力を超えてしまいます
まず、フルセットや2試合を戦う事を考えれば今のバレーボールの試合時間からは合理的ではない側面があります。
もちろん故障率も上がります。
男子と違って女子は筋力が少ないですから。

滞空時間を減らしたメリットがもう一個
「ブロックと、コート空きスペースを見れる」
滞空時間中に見る景色と、事前確認とでは全く別のジャンルです
全力が滞空時間マックス型なら、8割が一般的な飛び方、この選手は多分6割くらいで飛んでます
それでも相手ブロックの上から打てる
ブロック指先位置見えて、飛ぶ前に空きスペースも確認できる余裕を飛ぶ力を抑える事で得られます

高すぎる選手 ってのは大抵「空きスペースを見る癖」がありません
センス的にもそこまで余裕がない場合も多いですが、こと野生型がその癖つけると相乗効果が出ます

少ないシーンですが、ブロックアウトだけではなく、ブロックに当てて自陣でチャンスボールとして取る為のタッチもいくつかプレイに見ました
これはそれなりの練習と感覚取得に教える人間と、覚えるための環境が必要なプレイスタイルです
6割ジャンプだからこそ、それが出来る余裕もあると言っていいでしょう


・レシーブが下手なのか手抜き
これも極端に体力温存が関係してる気がします
ひざを使ったレシーブほど安定しますが、ジワジワ後半にきます


総合的に見て、192cmという長身と、基本の野生型ベースに合わせてフルセット、2試合、など戦える現代バレーの仕様に合わせたスタイルにしか見えません
知略がある人間が指導してたのかな・・・と思えるプレイスタイルでした



元から持ってるプレイの得意側を生かす方向にうまく伸ばした選手といった感じ

実際の所、192cmの選手でエースが、崩れるパターンは必死になってる選手ほど試合中崩れやすい
逆に、手抜きというか、力を抜いて必死になりすぎずパターンを崩さない選手は崩れない
野生型は崩れやすいが、やってるスタイル的に崩れる事がかなり少なそうなプレイをしている

女子バレーで192cmを止めるブロックはアジアだと中国しかない
ブロックの上に打点があり、確か日本はレシーブうまい木村を後衛でセンターレシーブだったかな?
これはまずい。
プレイ中、経験が少ないブロック上からのスパイクを想定したレシーブに集中するとほかのプレイまで散漫になる・・・。


攻略はできないにせよ、対処法として2枚のレシーブをエンドライン側に配置するような奇策をしないと対処不可能かもしれない
ライトのレシーブを下げてセンター寄りに、センターレシーブをコート中央寄レフト寄りに、といった変則でも敷かないとあれだけ6割ジャンプで空きスペース見て、ブロックの上から打つ選手のアタックは拾えない

逆にインナーを捨てるなど穴を作って対処するくらいになるけど。
(ヨンギョンはインナーはあまり狙わない、狙う必要が無いから、決定率的にもマッチアップ的にインナーは強打入っても拾われる可能性が常につきまとうからだと思うけど)

止める方法はないので
「好きな風にやらせない」しかない


センス型じゃないので、いつも通り出来ないから崩れる部分もありそうだから。

ただ、192cmヨンギョンが180超えが当たり前の欧米勢にどこまで通用するのか?となるとそれは分からない。

高い相手は慣れてる欧米勢にどこまで通用するのか?
結構興味あります

日本は高い事に慣れてる欧米勢などを引っ掻き回す点を相当考えてる


話変わって
なんか昔の日本の学生バレーみたいな感じ
エースに集めるスタイル
最近は敬遠されがちなスタイルだけど、ハマると強い

当然、故障で抜けたりするとチームは目も当てられない。
学生だと代が変わった時にチームとして機能しなかったりする
色んなリスクからプロも、学生もそういうエース依存型にならないようになってきた日本なので15年以上前の日本のバレーみたいだ

そういえば
日本バレーのエース、中垣内選手とか今何してるんだろ(笑)
そんなに大きくないのにとんでもなく「飛ぶ」「美しすぎるフォーム」
絶対的エースだった、あの姿が学生時代の自分のバレー感を変えた
その後テクニシャンの青山選手とか

ちなみに中垣内選手のフォーム真似て肩、腰、壊しましたけどね
あれは基礎となる体あってのフォーム・・・・小僧が真似できるものじゃなかった


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