2013年5月9日木曜日

忘却の雨

人が本当に怖いものってなんなのかなってよく思う



事故の後遺症を未だに引きずっていて、しょっちゅうプチフラッシュバックを起こす

過去の辛い辛い、恐怖の瞬間の感覚だけがぶわっと心を一瞬支配する事がよく起こる

本当に怖い、恐怖、その感覚だけが体を支配してしばしの間身動き出来なくなる


普段は問題ない

いつもいつも起こるわけじゃない

常に恐怖をフラッシュバックしてるわけじゃない

一日何回か起こる恐怖による支配


まったく嫌になる


人間が感じる恐怖の場面ってのはいくつかある

ホラー的な恐怖、痛みの恐怖、絶望の恐怖、荒廃の恐怖、色々あるけど

ちょっと風変わりな恐怖の種類だけど、物凄く強い恐怖を感じる事がある

それが忘却の恐怖


自分の事を忘れられる恐怖とか、大切な事を忘れてしまう恐怖ってのがある

言葉にすると大して怖くないんだけど、この忘却の恐怖ってのは体験した人にしかわからない

言い換えれば孤独の恐怖って言えるかもしれない


人間ってのは一人じゃ生きていけない

アメリカのとある大学の研究で、一切の人間との関与を断ち切って、人間をTVなどもない閉鎖ルームに隔離するって実験が行われた事がある

その結果多くの学生は数週間で精神崩壊状態になってしまって、急遽研究は中止になったそうだ

人間は誰かとコミュニケーションを取ったりし、自分を認識して貰える対象物がないと自我を保てないという証拠ともいえよう

忘れられる、誰からも見てもらえない、愛してもらえない、そういった忘れられてしまうという恐怖は思いのほか人間にとって大きな恐怖なのである


クラナド っていうアニメをちょっと見てたんだけど、このアニメはストーリー上でとある少女の生霊ともいえるものが皆に忘れ去れて行くという場面が描かれるけど、アニメレビューで泣けるアニメのランキングにこのクラナドが入っているのはその忘却の恐怖をうまく描けているからなのかもしれないと思った


 

で、私事になるんだけども

ヌンヌンの頭の中にはケシゴムがある

勝手に記憶をガンガン消していってる


ヌンの雑学量ってのはとてつもなく多い

だけども、その記憶、知識が笑えない速度で消えていってる


人の名前も、顔も、知識も経験も。


今、まさにそういった自分の中から消えてしまう忘却の嵐に襲われてる

ストレスが原因なのか、薬の副作用かよくわからん

でも、

記憶が消えていくのが怖い

自分の翼をもがれていく気持ちになる

自分の自由を、権利を、能力を、すべてもぎとられていく感覚で、死にたくなるくらい怖い



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